聖書豆事典

アーメン

「まことに、たしかに」という意味のヘブル語。お祈りや誓いの言葉の終わりに言われたときには、「その通りです。そうして下さい。」という意味を表しています。イエス様は、特に大切な話を始める場合に、この言葉をお使いになりました。また。「アーメンたる者」(黙示録3章14節)という語は、イエス様を指しています。

安息日

神様が人間のために定めて下さった神聖な日。仕事や働きを休んで神様の礼拝の心を向ける日です。ユダヤ人は土曜日を安息日として守っていました(創世記2章1〜3節、出エジプト記20章8節)。しかし最初のクリスチャンたちは、イエス様の復活を記念して、一週の初めの日(日曜日)を聖日(安息日)として守るようになりました。

イエス・キリスト

イエスは「神は救いなり」という意味で、ヘブル語の人名ヨシュアのギリシャ語訳。キリストは「油注がれた者」という意味で、ヘブル語メシヤのギリシャ語訳。このお方は、神のお一人子で、私たちを罪から救うために地上に生まれ、十字架にかかって死んで下さいました。また3日後に復活し、今は天において私たちのために祈っておられます。

インマヌエル

ヘブル語で「神我らとともにいます」という意味。預言者イザヤによって、やがて生まれる幼子に付けられた名前(イザヤ書7章14節)。この預言は、イエス様のご誕生によって実現しました(マタイの福音書1章23節)。

異邦人

ユダヤ人以外の世界の人々のこと(イザヤ書42章1節、ローマ書11章13節)。ユダヤ人は神の選民という自覚を持ち、異邦人を軽視することがありました。しかし、イエス様は全人類の救い主であって下さいます(ローマ書10章12節)。また、使徒たちもそのことを述べました(使徒の働き10章36節)。

エホバ

旧約聖書の中で使われている神様のお名前。新改訳聖書では、太字で「主」と記されています。このお方は天地を創造された神・私たちとの間の契約を守って下さる神・私たちに恵みと救いを与えて下さる神なのです。

教会

ギリシャ語ではエクレーシアと言い、神様が諸国民の中から選び出し、召し集めた群という意味を持っています。教会はイエス・キリストの体で、世界中のクリスチャンの、目に見えないつながりを意味します。また同時に、全世界に散らばっている信者の群の一つ一つも教会と呼ばれています。

悔い改め

ただの後悔やおわびではなく、神様に心を向けなおす事を意味しています。つまり、心から罪を認めてこれを悔いるとともに、罪を離れて神様のところに帰り、このお方に従ったきよい生活を始めることなのです。また、この心の方向転換は、イエス様に対する信仰によって実行されるのです。

ゲヘナ

ヘブル語のゲー・ヒンノム(ヒンノムの谷)が短縮された言葉。エルサレムの町の南にある谷の名前で、汚れた場所とされています。新約聖書では「地獄」という意味で、この言葉が使われています(マタイの福音書5章29〜30節など)。

サタン

ヘブル語で「敵対する者」という意味。新約聖書では「悪魔」「試みる者」「この世の君」などと呼ばれています。彼は神様に背いて悪の支配者になり、人間を堕落させましたが、最後には底のない穴に閉じ込められるのです(黙示録20章1〜3節)。また、イエス様はサタンの誘惑に見事に打ち勝たれました(マタイの福音書4章11節)。

使徒

ギリシャ語でアポストロスト言い、「遣わされた者」という意味。イエス様は多くの弟子たちを持っておられましたが、特にその中から12人を選んで使徒とされました(マタイの福音書10章1〜5節など)。その名は、シモン、アンデレ、ヤコブ、ヨハネ、ピリポ、バルトロマイ、トマス、マタイ、アルパヨの子ヤコブ、タダイ、熱心党員シモン、イスカリオテのユダ、ユダの死後新たに使徒になったマッテヤ、です。また、パウロ、バルナバ、主の兄弟ヤコブ等も使徒と呼ばれ、イエス様のために一生懸命に働きました。

十字架

死刑の中で最もむごいもので、ローマ時代には奴隷に対して行われた刑罰。奴隷、外国人、ローマ市民権のない下賎な犯罪者に課せられた刑罰です。釘は両手両足を指し貫き、犠牲者は十字架上で苦悶し、飢え、耐えようのない渇きやけいれんにともなう苦痛を感じ、一般的に4〜6日後に死んでしまいます。イエス様は6時間苦しまれた後、死なれました。槍で刺されたときには既に死なれていました。神のお一人子のイエス様は、私たち人間を罪から救い出すために、十字架にかかって身代わりとなって死んで下さったのです。イエス様を信じて罪を赦された者は、自分の十字架を負って、このお方に従って行く特権を持っています(マタイの福音書16章24節)。

過越(すぎこし)

ユダヤ人の3つの大きな祭りの一つ。ユダヤの暦でニサンの月(今の暦で3〜4月頃)の14日の夕方から始まり、一週間にわたって行われました。ユダヤ人たちがエジプトから救い出されたことを記念する行事で、種なしパンの祭りとも呼ばれています。イエス様は十字架にかかられる前の夜、弟子たちとともに過越を守られました。

聖霊

「神の霊」「御霊(みたま)」とも言われます。父なる神、子なるキリストと同じく、聖霊は神なるお方です(三位一体、トリニティ)。イエス様の昇天後に、弟子たちとすべてのクリスチャンに注がれた聖霊は、今も尚人々の心に働きかけておられます。また聖書は、聖霊の感動を受けた人々によって書かれたものです(テモテ書3章16節)。

大祭司

祭司長とも呼ばれます。モーセの兄アロンが最初の大祭司になりました。大祭司は年に一度、贖罪に日には至聖所で、あがないのつとめを行いました。イエス様は偉大な大祭司として、私たちを罪から救って下さるお方です(ヘブル2章17節)。

聖書の中には罪を指す言葉が非常に多く出て来ます。新約聖書に中で使われているハマルテイアという言葉は、「目標を外す」という意味を持っています。神様の契約を守らないことは罪です。また、罪は悪い行為だけではなく、私たちの罪深い性質をも指しています。最初の人アダムが神様のご命令に背いたことによって、罪が人類の中に入ってきました。しかし、イエス様は十字架によって、罪から救われる道を開いて下さったのです。

天使(てんし)

神様に奉仕するために、人間の創造よりも前に神様によって造られた霊的な存在。聖書には、ミカエルやガブリエルという名前の天使が出て来ます。また、イエス様の降誕、誘惑、ゲッセマネの祈り、昇天の時等にも天使が現れています。

バプテスマ

「浸す」という意味を持ったギリシャ語で、洗礼と訳されています。イエス様は、バプテスマのヨハネから洗礼をお受けになり、また神様を信じない人に洗礼を授けるように弟子たちにお命じになられました。イエス様を信じて救われた者は、洗礼を受けて、地上の教会の正会員になります。

パリサイ人

イエス様の時代には、サドカイ派(ギリシャの慣習を取り込み、どちらかというと非宗教的で、裕福で権力を持つ階層に多かった)、エッセネ派(死海写本を記したクムラン宗団はこれに属すとも考えられている)とともにユダヤ人の3大党派の一つでした。神様の掟・律法を厳格に守ることを主張した熱心な人々で、傲慢な心になってしまいました。イエス様は、パリサイ人の偽善に満ちた態度を責めておられます(マタイの福音書23章など)。

ハレルヤ

ヘブル語で「主をほめたたえよ」という意味。旧約聖書では、詩篇の初めや終わりの部分に多く用いられています。また新約聖書では、黙示録19章に4回続けて出て来ます。

人の子(ひとのこ)

旧約聖書では、この言葉は神様に対する人間という意味で使われています。また新約聖書では、イエス様がご自分のことを言われる場合にこの言葉をお使いになりました。

福音(ふくいん)

ギリシャ語ではユウアンゲリオンといい、「良い知らせ」という意味。これはイエス様についての知らせで、救い主の十字架の死と復活が中心となっています。このお方を主と信じて悔い改める者には、罪の赦しと永遠のいのちが与えられるのです(コリント第一15章参照)。

ペンテコステ

五旬節とも呼ばれ、ユダヤの三大祝祭の一つ。過越の祭りから7週間後に行われる収穫感謝の祭り。イエス様が十字架に付けられ、復活された年の五旬節の日に、エルサレムで弟子たちに聖霊が下りました(使徒の働き2章)。それ以降この言葉は聖霊降誕節という意味で使われるようになりました。

ホサナ

ヘブル語で「いま救い賜え」という意味。旧約聖書では詩篇118篇25節に記されています。イエス様がエルサレムにはいられた時、人々は喜びのあまりこの言葉を繰り返しました(マタイ21章9、15節など)。

預言者(よげんしゃ)

神様から選ばれて、神様の御旨をまっすぐに伝える任務を与えられた人。先見者とも呼ばれ、人々を神様に導くために働きました。旧約聖書の中には預言者の言葉を記した書(預言書)が沢山はいっています。

ラビ

ユダヤ人が優れた教師を呼ぶときの言葉で、「偉大なお方、先生」という意味。イエス様は人々からこの言葉で呼ばれました。ラボニという言葉が使われている場合もあります。

レビ人

旧約聖書に出てくる族長ヤコブの子レビの子孫。モーセによる出エジプトの後で、幕屋と聖所の管理にあたるようになりました。ソロモン王によって神殿が建てられてからは、そこで神様にお仕えする仕事をしました。また祭司はレビ人の中から選ばれました。

(Last update 970413, modified from the Immanuel handbook for the church school. Copyright, Immanuel general mission)