礼拝メッセージの要約

(教会員のメモに見る説教の内容)


聖書の言葉は旧新約聖書・新改訳聖書(著作権・日本聖書刊行会)によります。

2002年5月19日

五旬節を迎えて

「御霊を消してはなりません」

井川 正一郎 牧師

第一テサロニケ5章12〜24節

中心聖句

5:16  いつも喜んでいなさい。

5:17  絶えず祈りなさい。

5:18  すべての事について、感謝しなさい。これがキリスト・イエスにあって神があなたがたに望んでおられることです。

5:19  御霊を消してはなりません。

(16〜19節)


はじめに:ペンテコステ(五旬節)

 第一テサロニケ5章16〜19節をお読み致します。

5:16 いつも喜んでいなさい。

5:17 絶えず祈りなさい。

5:18 すべての事について、感謝しなさい。これがキリスト・イエスにあって神があなたがたに望んでおられることです。

5:19 御霊を消してはなりません。

 ペンテコステ礼拝を迎えました。今日は午後の聖別会とあわせて、連続的なものとしたいと思います。

 第一回目が礼拝で「御霊を消してはなりません」、第二回目は続きとして聖別会で「御霊に導かれて」というテーマです。二回で完成のメッセージです。是非、午後も出席して頂きたいと願っております。

A.意味

 はじめにペンテコステの意味を学んでみましょう。50日目の祭日、すなわち、大麦の初穂の束をささげる日から数えて50日目(レビ記23:15〜)という意味です。50日目を意味するギリシャ語の「ペンテーコンタ・ヘーメラス」の訳語です。7週間過ぎることから7週の祭りとも言います。

 この日、いかなる労働もしません。聖なる日として主の御前に出る必要があります。いけにえをささげ、主に対する感謝と畏れをあらわすのです。

 過越の祭り、仮庵の祭りとあわせて三大祭りと言います。過越祭りが「救い、贖い」を象徴し、ペンテコステは「聖霊の注ぎ」、仮廃の祭りが「荒野における生活を記念・信仰生涯」を象徴します。イスラエルの民にとって非常に大切なお祭りです。

B.新約的意義

 旧約聖書で預言されていた出来事が起きたのです。ヨエルの預言が成就したのでです。ペテロはそのように説教しました。その新約的意義は、

 1)聖霊降臨(聖霊の神の完全なる表舞台登場)

  聖霊を通しての働き(キリストは聖霊を通して働かれる)

 2)聖霊によるきよめ、満たし

 3)教会の誕生

C.聖霊なる神の働き

 三位一体の神の働きの中で聖霊は、時代・場所を越えて、常に個人個人の心・生活に働き、全生涯を支配、コントロール、導いて下さるのです。

 聖霊なる神の働きには次のものがあります。

 1)神の生命の付与

 2)内在、きよめの働き

 3)油注ぎ

 4)証印

 5)キリストを指し示す、拡大する働き


 今日のメッセージは、第一テサロニケ5章から「御霊を消してはなりません」です。

 このことばは、御霊との関係・関わりを示すものです。まず御霊と信仰者との関わりについて考え、ついでそのメッセージに心をむけたいと思います。


l.このことばは「聖霊なる神との関係を正しく持つ・保つ」ことを示す

A.信仰者の全生涯に関わってくださる聖霊

 そもそも、聖霊は、信仰者の全生涯に関わって支配(コントロール)し、導き、関係を持ってくださいます。信仰者たちは聖霊との関係を正しく持ち、保つ必要があります。具体的に次の三つの関係があるのです。

1)聖霊を受ける=関係の成立(救い)

 罪を悔い改め、救いにあずかります。聖霊なくして主を救い主として告白できません。

2)聖霊に満たされる=関係の十分な成立(きよめ)

 罪から離れ、全き信仰と献身をもって、きよめの恵みにあずかる聖霊にすべてを明け渡すことです。全的所有、全的内住等の表現があります。きよめです。

3)聖霊に満たされ続ける=関係の継続・維持・成長〈きよめの継続)

 きよめの継続です。きよめの恵みにあずかった条件を継続するのです。全き信仰と献身の継続が関係の維持、成長の条件ともなります。

 関係を維持するための具体的な営みとして、

 a)常に喜べ、絶えず祈れ、全てのことに感謝せよ

 その結果・結実として、

 b)聖霊の実を結ぶ

 c)主の栄光の反映=主に似た者への変貌


U.「御霊を消してはならない」=関わりを持ち続けなさい

A.聖霊のあるところに、火・炎がある

 「消してはならない」の「消す」とは、火を消す・鎮めると関係のあることばです。

 炎がともされつづけるためには、どうすればよいでしょう。

B.「炎」がともされつづけるためには・・

1)燃料をくべる必要

 炎は、燃やすものをくべることによって燃えるのです。一言でいえば、それは、恩寵の手段です。

 聖き愛、喜びと祈りによる炎、聖言と祈り、集会出席、密室・家拝等の恩寵の手段の活用です。それを毎日継続してくべるのです。すると炎は絶えず、燃えているのです。なすべき善き行ないもそれに当たります。

 ですから、その反対になすべき善を行なわず、してはいけない悪を行なえば、聖霊の火・炎は消えていくのです。

2)水をかける、かぶせることを避ける

 不誠実な思い・ことば、態度をとってしまったら、聖霊の火は消えてしまいます。聖霊を悲しませていけません(午後の聖別会ではこれらのことを詳細に学ぶ予定です)。

 聖霊なる神との愛に関わる結びつきを感じます。愛があるから、その相手がみずからを避けたり、遠ざかったり、心の痛むことをすれば、悲しむのです。悲しみが増し加わると、消えかかります。ついに消えるときがあるのです。

 「炎」を燃やし続けようではありませんか。

3)健全な「炎」の燃え方、燃し方

 炎は燃やし続けるのですが、同じ燃えるでも、健全な燃え方・燃やし方があるのです。ボーボーと年がら年中、燃えていては熱すぎます。熱心はいいが、熱心が行きすぎると、おかしなものとなるのです。

 その反対に冷えすぎた、ほとんど消えているのではないかと思うほどのかすかな燃え方もどうかな、と思わされます。

 「健全な燃え方」とはどんな燃え方でしょうか。聖霊の働きは「慎みの霊」でもあるのです。慎みとは、健全・バランスが良く取れているとの意味です。

 健全さを保つために、バランスがよくとれるために、健全な炎を燃やしましょう。

 a)聖言と祈りの中から、あるいは、与えられた良心から

  聖言に反することは決してない

 b)午後にも話すが、聖言と祈りの中によく黙想するように

 c)周りの人のことば、意見から

  「互いに」がキーワードの1つになっていることは、非常に大切・示唆に富んだものです。

 d)過去の聖徒の霊的格闘、あかしから

 e)現状で満足せず、常に謙遜、かつ進歩・成長に心を用いたい

 バランスのとれた健全な聖霊の「炎」を燃やし続けての生涯を歩みましょう


しめくくり

 2つあります。

1)健全(平凡)な日々の継続を

2)霊的な人になろう!

 どれだけ霊的なことに時間をさいたかにかかっています。難しいことはありません。しかし、平凡ではありますが、継続することがキーなのです。勉強と同じです。

 クリスチャン生涯は平凡なものです。でも20年やっている人とそうでない人とは大差となるのです。

 今日のメッセージは「御霊を消してはなりません」です。

 ご一緒にお祈り致しましょう。


Written by S. Ikawa and Edited by N. Sakakibara on 2002.5.19



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