プレイズ・ワーシップ　メッセ ージサマリー

(教会員のメモに見る説教の内容)

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聖書の言葉は新改訳聖書（改訂第三版＝著作権・日 本聖書刊行会）によります。

2005年3月20日

棕櫚（しゅろ）の聖日に因んで− −−「一粒のまま？」

竿代　皓子牧師

ヨハネの福音書　12章24-26節

A.背景

紀元前３０年、ユダヤ人最大の祭り、キリストにとっては公生涯三 度目の過ぎ越しの祭りの最中であり、ユダヤ全土から、また全世界から人々が礼拝のた めにエルサレムに上京して来ました。この週の金曜日にキリストは十字架にかかりまし た。この受難週の水曜日の出来事で、ギリシャ人が主キリストにお目にかかりたいと言 って来た時に述べられたのが上記の言葉です。

これはイエスの死によって、

ローマ人への手紙1:16　・・・ユダヤ人をはじめ、 ギリシャ人にも信じるすべての人にとって、

とあるように、天国の門が開かれ、キリストの教会に導き入れられ 、永遠のいのちを与えられることを、「一粒の麦の死」のたとえをもって教えられた。 福音の世界大の広がりを予言するものです。

B.地に落ちて死んだキリストの模範

１）キリストは十字架の上の死をもって「一粒の麦となって地に落ちて死ぬ」ことの模範を示されました。自然界の法 則はこのことを如実に物語っています。新しい命は地に蒔かれる種の犠牲がなければ成 長と結実がないのです。その結実は現在、キリストの死後２０００年たって、世界で１ ０億のキリスト者が存在することによって証明されています。

「一粒の麦となって死ぬ」ということの背後には、キリストの溢れ んばかりの人類に対する無私の愛があることを最も大切なこととして強調しなければい けません。

ヨハネの福音書15:13　人がその友のためにいのちを 捨てるという、これよりも大きな愛はだれも持っていません。

以上二つの聖書の言葉によって、十字架は、愛とは何かという本質 を示し、教えています。

C.　私たちの選択：「地に落ちて死ぬ人生」か「一粒 のままの人生」か。

１）キリストの「もし、死ねば、豊かな実を結びます。」を「この 世で自分のいのちを憎む者は、それを保って永遠のいのちに至るのです。」と解説して おられます。

これは自己中心に人生ではなく、キリ ストに従い、キリストが生きたように生きること、自己放棄をして、主の導きに自分の 人生を委ねることを意味しています。その結果、神と人を愛し、仕える人生と なるのです。

「死」という道を通らなければならないため、一見暗く、恐ろしい ように感じますが、主は「豊かな結実」と「神からの報い」を約束されている、希望と 明るい未来の勝利の人生となるのです。

２）一方、「一粒のままの人生」とは、「自分のいのちを愛する者 はそれを失う人生」とキリストは教えています。種袋の中に永遠に一粒のまま、何の役 にも立たずに朽ち果てていく人生です。

なぜなら、それは自分のためだけに生きる人生だからです。それは人と神から断絶した人生であって、人をも神をも愛するこ とのない自分だけを愛する人生となるのです。孤独な人生でありましょう。

D.　おわりに

この受難週の始まりの日、十字架に架かられたキリストを思い、キ リストの模範に従った人生の選択をしたいものです。

現代の奇跡の一つに「マザー・テレサの生涯」があります。まさし く、彼女の人生はキリストが生きられたように生きた人物です。彼女の模範を誇りに思 い、また感謝したいものです。私たちも、自己中心的な生き方ではなく、キリストのよ うに生きて、「一粒のまま」の人生から脱却して、豊かな実を結ぶ生き方を選択したい ものです。お祈り致します。