士師記を開きました。士師記について改めて復習の意味でおおまかに話します。 |
はじめに、時代背景ですが、紀元前1,450から1,300年前後です。その前後の約450年の期間です。ヨシュアの死後、秀でたリーダーが出ない時代でした。カナンの地に入ったイスラエルの民。カナンの地全部を治めることが主の御心であったのですが、実際はそうではなかったのです。カナンの原住民と入り交じった形で、その習慣と偶像との戦いが続きました。霊的に一進一退の時代です。部族お互いに次第に無関心となり、ある時は争いさえするようになりました。自分達だけで固まる姿です。傑出したリーダーが出ず、また周囲の敵を排除しない、そのような霊的状態でした。 |
背信(反逆)→審判(苦悩)→叫び→士師派遣というサイクルです。苦悩よりも、平和な期間のほうが長いのです。士師時代は約450年ですが、その350年位はイスラエルの民は穏やかに過ごしました。神に従いました。しかし、あとの100年が暗黒なのでした。 |
士師、さばきつかさですが、大士師は6人(オテニエル、ギデオン、サムソン等)で、多くの記事がある士師です。小士師6人(シャムガル、トラ、ヤイル等)は名前だけの士師です。その特徴は、一時的軍事的リーダー、限られた地域範囲と時間、しばしば、主の霊が注がれた、といえます。 |
きょうは、4章、士師4番目のデボラ(バラク)に焦点を合わせたいと思っております。 |
4章1節。前の士師エフデ或いはシャムガルによって与えられた平和な期間、80年が過ぎ去りました。その後、再びイスラエルの民は神に背を向けたのです。主の目の前に悪を行いました。それで、また一つのサイクルが始まったのです。反逆→審判/苦悩です。カナンの王ヤビン。またその将軍シセラの登場。鉄の戦車900両という強力な軍隊を持っていました。それをもってイスラエルを圧迫したのです。20年の間、イスラエルを苦しめました。ようやく、みずからの姿に気付いたイスラエル、主に助けを呼び求めました。主に叫び求めました。4節です。そのころです。女預言者、そして士師デボラの登場となるのでした。 |
デボラは立ち上がりました。カナンの王の軍隊と戦うべく、立ち上がるのです。北に向いました。ナフタリ族のバラクという人物を呼び寄せ、彼を前線のリーダーとして立て戦うことになるのです。タボル山に登って戦機を伺うデボラとバラク。そこにカナンの軍隊がタボル山めざして、山の下、川の近くに陣を敷いて来ました。このタイミングとばかり、戦機熟したりとのことでデボラ、バラク率いる1万の兵は一気に山をくだり、カナン軍に襲い掛かったのです。 |
主の御手の働きがあったことがその理由ですが、あとでもお話ししますが、折りしの大雨があったといわれますが、川の側に陣を敷いていたカナン軍はその誇る戦車部隊が増水した川の水に足をとられ、身動きができず、戦いの用をなさなかったのです。一気に勝敗の形勢はついたのです。主にある大勝利がもたらされました。カナンの王の将軍シセラは敗走していく中、ある女性の手によって処断されることが後に出て来るのです。その勝利に対する讃美が5章です。そして、この勝利によって再び40年間、この国に穏やかさが回復されたのです。 |
きょう、まずこの時期がいかなるものかを学び、その後に勝利のかぎを学びたいと思っております。 |