プレイズ・ワーシップ メッセージサマリー 

(教会員のメモに見る説教の内容)


聖書の言葉は新改訳聖書(改訂第三版=著作権・日本聖書刊行会)によります。

2006年12月10日

クリスマスを望むB
「さあ、見に行こう」

山口 民雄伝道師

中心聖句:ルカの福音書 2章15節

御使いたちが彼らを離れて天に帰ったとき、羊飼いたちは互いに話し合った。「さあ、ベツレヘムに行って、主が私たちに知らせてくださったこの出来事を見て来よう。」

該当箇所 ルカの福音書 2章8-20節

さて、この土地に、羊飼いたちが、野宿で夜番をしながら羊の群れを見守っていた。

すると、主の使いが彼らのところに来て、主の栄光が回りを照らしたので、彼らはひどく恐れた。

御使いは彼らに言った。「恐れることはありません。今、私はこの民全体のためのすばらしい喜びを知らせに来たのです。

きょうダビデの町で、あなたがたのために、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。

あなたがたは、布にくるまって飼葉おけに寝ておられるみどりごを見つけます。これが、あなたがたのためのしるしです。」

すると、たちまち、その御使いといっしょに、多くの天の軍勢が現れて、神を賛美して言った。

「いと高き所に、栄光が、神にあるように。地の上に、平和が、御心にかなう人々があるように。」

御使いたちが彼らを離れて天に帰ったとき、羊飼いたちは互いに話し合った。「さあ、ベツレヘムに行って、主が私たちに知らせてくださったこの出来事を見て来よう。」

それを見たとき、羊飼いたちは、この幼子について告げられたことを知らせた。

それを聞いた人たちはみな、羊飼いの話したことに驚いた。

しかしマリヤは、これらのことをすべて心に納めて、思いを巡らしていた。

羊飼いたちは、見聞きしたことが、全部御使いの話のとおりだったので、神をあがめ、賛美しながら帰って行った。


A.はじめに

みなさんこんにちは。先ほどルカの福音書2章の一部をお読みしました。

そのなかの15節で、羊飼いたちが出来事を見てみようといっています。早速、私達もクリスマスの出来事を見に行ってみましょう。

まず、出来事がおこった土地「ベツレヘム」ですが、エフラテとも言われ、聖書にはこの土地の名前が多く出てきます。主だったところを拾い出してみますと、

創世記35:19 こうしてラケルは死んだ。彼女はエフラテ、今日のベツレヘムへの道に葬られた。

士師記17:7 ユダのベツレヘムの出の、ユダの氏族に属するひとりの若者がいた。彼はレビ人で、そこに滞在していた。

士師記19:1 イスラエルに王がなかった時代のこと、ひとりのレビ人が、エフライムの山地あの奥に滞在していた。この人は、そばめとして、ユダのベツレヘムからひとりの女をめとった。

ルツ記1:1 さばきつかさが治めていたころ、この地にはききんがあった。それで、ユダの地ベツレヘムの人が妻とふたりの息子を連れてモアブの野へ行き、そこに滞在することにした。

サムエル記第一16:4 サムエルは主が告げられたとおりにして、ベツレヘムへ行った。すると町の長老たちは恐れながら彼を迎えて言った。「平和なことでおいでになったのですか。」

ミカ書5:2 ベツレヘム・エフラテよ。あなたはユダの氏族の中で最も小さいものだが、あなたのうちから、わたしのために、イスラエルの支配者になる者が出る。その出ることは、昔から、永遠の昔からの定めである(マタイ2:1,6のメシヤ出現の預言の根拠の地として)。

と旧約聖書にも記述があります。

B.羊飼いに御使いが語った内容

では、こうした大事な土地にいた羊飼いに御使いが語った内容はどんなものだったかといいますと、

1)恐れるな

2)喜びの知らせ

3)救い主の誕生である

4)飼い葉おけに寝ている

5)みどりごである

6)これがしるしである

以上のようにうけとれますが、「恐れるな」といわれても、羊飼いたちは仰天だったでしょう。

さらに、天の軍勢が加わって、讃美歌『あら野のはてに』で「グロリヤ・イン・エクセルシス」と歌うのを聞いたらなおさらでしょう。

でも、我に返った羊飼いたちは「さあ、この出来事を見て来よう」と言ってベツレヘムに、怖いもの見たさに出かけました。そして、全部、御使いが言った通りだったので、神をあがめ讃美したのです。

C.現在のベツレヘム

私も、ベツレヘムへクリスマスには一ヶ月早い11月24日に行って見てきました(編者注:下記の様子は別途ホームページでご覧いただけるよう 準備予定です。いま暫くお待ちください)。

現在のベツレヘムはパレスチナ人、アラブ人が実効支配している地域ですので、ユダヤ人は入れません。世界的には評判のよくないイスラエル軍が設けた高い塀に囲まれていて、観光目的の外国人がパスポート持参でやっと入れる状態です。検問所でバスを乗り換えて聖誕教会に行きました。

それはそれは大きな教会で、イスラエルにある三大教会の一つです。他の二つはエルサレムにある聖墳墓教会と、ナザレにある受胎告知教会です。内部はローマ・カトリック、ギリシャ正教、アルメニヤ教会の地域区分がされています。

4-5世紀の古い教会のモザイク・タイルがあります。また、ギリシャ正教地域の東方の博士を先導した星に因んだ銀の星があります。

イエス様は馬小屋でお生まれになったという認識がありますが、実際は小屋ではなく、自然にできた洞窟を利用した家畜置き場で、その入り口もありました。飼葉桶も木製ではなく岩をくりぬいた窪地状のものでした。

また、イエス様の生誕の様子を描いた聖画も見ることができました。

隣接するフランシスコ会の聖カテリーナ教会にも行ってまいりました。12月24日にここで行われるミサは全世界に中継されます。

さらに、聖書をラテン語に訳したヒエロニムスの像もありました。像の足元にある頭蓋骨はラテン語への翻訳を手伝った姉妹のもので、娘が遺志をついで翻訳を手伝ったそうです、

案内をしてくれたアラブ人クリスチャンが経営するお土産屋さんによりました。木彫りの大きな土産品だけでなく十字架もありました。

D.私たちが見るべきものは何か

聖書に戻りまして、私たちが見るべきものが何かを探ってみます。

神様が、神のひとり子イエス様を「人」として地上にお遣わしなさった目的は

地上に『平和』を齎すため

です。

それは、地上的、政治的な平和とは違います。これは14節に表わされています。クリスマスを通してこの目的を自分のものとする条件は第一に、

天におられる栄光なる神様ご自身を認識し、礼拝する

ことです。第二に、

神様の御心をわきまえ知って、その意図に適合させること

です。そうすれば、

神様とイエス様が持っておられた「愛」と「平和」が一人一人の人の心に結実する

のです。

E.おわりに

イエス様ご自身がヨハネの福音書14:27で、

わたしは、あなたがたに平安を残します。わたしは、あなたがたにわたしの平安を与えます。わたしがあなたがたに与えるのは、世が与えるのとは違います。あなたがたは心を騒がしてはなりません。恐れてはなりません。

とお約束してくださっています。

このクリスマスの節季、マリヤのように、クリスマスの事実を、ルカの福音書1:45にありますように、

・・・必ず実現すると信じきった・・・

人のように心に納めて、そして、今回の2:19のように、

思い巡らして

まいりましょう。お祈りいたします。


Message by Tamio Yamaguchi,residential preacher of Nakameguro IGM Church

Compiled and edited by K.Otsuka/December 10,2006