礼拝メッセージ
(インマヌエル中目黒キリスト教会)

 
聖書の言葉は旧新約聖書・新改訳聖書第三版(著作権・新日本聖書刊行会)によります。
 
2017年7月2日
 
「偽りに対する警戒」
ヨハネの手紙からのメッセージ(6)
 
梅田 昇 牧師
 
ヨハネの手紙第一 2章18-29節
 
 
[中心聖句]
 
  18   小さい者たちよ。今は終わりの時です。あなたがたが反キリストの来ることを聞いていたとおり、今や多くの反キリストが現われています。それによって、今が終わりの時であることがわかります。
(ヨハネの手紙第一 2章18節)


 
聖書テキスト
 
 
18 小さい者たちよ。今は終わりの時です。あなたがたが反キリストの来ることを聞いていたとおり、今や多くの反キリストが現れています。それによって、今が終わりの時であることがわかります。19 彼らは私たちの中から出て行きましたが、もともと私たちの仲間ではなかったのです。もし私たちの仲間であったのなら、私たちといっしょにとどまっていたことでしょう。しかし、そうなったのは、彼らがみな私たちの仲間でなかったことが明らかにされるためなのです。20 あなたがたには聖なる方からのそそぎの油があるので、だれでも知識を持っています。21 このように書いて来たのは、あなたがたが真理を知らないからではなく、真理を知っているからであり、また、偽りはすべて真理から出てはいないからです。22 偽り者とは、イエスがキリストであることを否定する者でなくてだれでしょう。御父と御子を否認する者、それが反キリストです。23 だれでも御子を否認する者は、御父を持たず、御子を告白する者は、御父をも持っているのです。 24 あなたがたは、初めから聞いたことを、自分たちのうちにとどまらせなさい。もし初めから聞いたことがとどまっているなら、あなたがたも御子および御父のうちにとどまるのです。25 それがキリストご自身の私たちにお与えになった約束であって、永遠のいのちです。26 私は、あなたがたを惑わそうとする人たちについて以上のことを書いて来ました。27 あなたがたの場合は、キリストから受けたそそぎの油があなたがたのうちにとどまっています。それで、だれからも教えを受ける必要がありません。彼の油がすべてのことについてあなたがたを教えるように、──その教えは真理であって偽りではありません──また、その油があなたがたに教えたとおりに、あなたがたはキリストのうちにとどまるのです。28 そこで、子どもたちよ。キリストのうちにとどまっていなさい。それは、キリストが現れるとき、私たちが信頼を持ち、その来臨のときに、御前で恥じ入るということのないためです。29 もしあなたがたが、神は正しい方であると知っているなら、義を行う者がみな神から生まれたこともわかるはずです。
 
この年の後半を迎えて
 
 
この年も前半の6か月を守られ、神様に深い感謝をささげるとともに、希望と祈りをもって、この年の後半を歩ませて頂きたいと願っています。
 
来週のチャペルコンサートのために
 
 
来週は、国分友里恵さん、ビョン・ホギルさん、岩本正樹さん、サックスの齋藤昇さんをお迎えしてチャペルコンサートが行われます。ご協力をよろしくお願い致します。
 
ヨハネの手紙2章の内容の復習
 
 
(1)神様の命令を守ること(3-6節)
(2)兄弟を愛すること(7-11節)
(3)この世を愛さないこと(12-17節)。
(4)キリストに留まり続けること(18-29節)。

この朝は、18-29節のみことばから、「偽りに対する警戒」という説教題でみことばをお伝えしたいと願っています。
 
I.反キリストの到来
 
 
第一に、ヨハネは終わりの時に反キリストが到来することを予告しています。
 
A.反キリストの到来
 
 
私たちの人生に終わりがあるように、世界に終わりがあることを聖書は教えています。しかし、いつ世の終わりが来るのか誰にもわかりません。マタイの福音書24章を見ますと、世の終わりの前兆について記されています。世界の各地に戦争が起こり、ききんや地震が各地に発生します。人々の愛が冷ややかになり、偽預言者、偽キリストが現れると予言されているのです。ヨハネがこの手紙を書いてから、1900年ほど経過していますので、まさに世の終わりが近いと申し上げなければなりません。

18節において、ヨハネは、世の終わりの時に、反キリストが現われると述べています。18節「小さい者たちよ。今は終わりの時です。あなたがたが反キリストの来ることを聞いていたとおり、今や多くの反キリストが現われています。それによって、今が終わりの時であることがわかります」。世の終わりの時に、強力な力と権威を持つ反キリスト、偽キリストが現われるのです。今日もエホバの証人、統一教会、モルモン教というような異端のグループが活発に活動しています。人を惑わそうとする人々がいるので、私たちは偽物だまされない様に注意する必要があります。旧約聖書の時代にも偽預言者が活動し、新約の時代にも偽預言者が暗躍しました。偽預言者、偽キリストはどんな時代にも存在するのです。

偽物がはやっています。高級ブランド品と偽って、模造品を高額で売りつける悪徳業者がいます。最近は、印刷機の性能がよくなりましたので、偽札の技術も巧妙になっているそうです。偽ブランド品、偽札だけでなく、偽キリストも横行しているのです。

22節〜23節をご一緒に読みましょう。「偽り者とは、イエスがキリストであることを否定する者でなくてだれでしょう。御父と御子を否認する者、それが反キリストです。だれでも御子を否認する者は、御父を持たず、御子を告白する者は、御父をも持っているのです」。偽り者とは、イエスがキリストであることを否定する人々であるとヨハネは述べています。イエス・キリストが歴史的な人物であることを否定する人は余りいないでしょう。 しかし、イエス様が神の子であり、神のご性質をもっておられたということになると、すべての人が信ずるわけではありません。

22節の背後に、グノーシス主義という教えがあると言われています。この考えは、二元論に基づき、「人間のたましいは良いものであるが、人間の肉体は罪深いものである」という考え方です。人間の体は罪深いものでしょうか。罪深いのは人間の心であって、体ではありません。このグノーシス主義の考えをイエス様に適応しますと、イエス様は肉体を持ってこの世に誕生されたわけですから、イエス様も罪深いお方ということになります。ですから、彼らは、イエス・キリストは霊的な存在で、弟子たちが見たイエス様は、幻に過ぎないと教え、イエス様の人間性、肉体を否定するのです。この教えは仮現論(Docetism)と呼ばれます。イエス様は人として地上に誕生されたキリスト、救い主であることをヨハネは、宣言し、偽りの教えにだまされないように警戒のことばを与えているのです。
 
U.聖霊による正しい知識
 
 
第二、聖霊によって正しい知識が与えられることをヨハネは述べています。
 
A.正しい知識
 
 
20節「あなたがたには聖なる方からの注ぎの油があるので、だれでも知識を持っています」。「注ぎの油」ということばが、20節と27節に4日回出てきます。旧約聖書の時代、預言者、アロンや祭司,イスラエルを治める王など,特別な務めを果たす人々に油が注がれたのです。この油は、聖霊を象徴し、神様の恵みと権威を付与されることを意味していました。この油とは、ガソリンでも、サラダオイルでもありません。恐らくイスラエルで一般的なオリーブ油だったのでしょう。聖書では、しばしば油は聖霊を象徴しています。

私たちは、神様のことを考えても、研究してもなかなかわかりません。その原因は、人間の心の目が閉ざされているからです。目の見えない方に、花の美しさ、色の華やかさを説明しても十分に理解することは難しいでしょう。どんなに美味しい料理であると説明されても、食べてみないとそのおいしさを実感することはできないでしょう。
 
B.認罪と信仰
 
 
聖霊というお方は、私たちに罪を示し、心の目を開いてくださるお方です。激しい症状の伴う病気もありますが、自覚症状のほとんどない病気もあります。自覚症状の伴わない病気では特に健康診断の大切さが叫ばれています。レントゲン、胃カメラ、エコー検査、MRI、PET−CT検査などの最新の検査器具を使って、自分の病気を知ることができるのです。レントゲンで肺の状態を分かるように、聖霊は、私たちの心を照らし、私たちの犯した罪、過ちを鮮やかに示すのです。

主キリストは、2000年目に十字架にかかって死なれました。遠いエルサレムの郊外で、今から2000年ほどまでに死なれたのです。主キリストの十字架が、現代の私たちと一体何の関係があるのかと考える方があります。聖霊はイエス様の十字架のメッセージを私たちの心に適応してくださるのです。

ドラッグストアに行けば、いろいろな湿布剤が販売されています。どんなに強力な湿布剤でも、戸棚にしまっていたのでは効果がありません。湿布剤を取り出し、セロフィンをはがして、痛みのある部分に適応します時に、次第に効果が出てくるでしょう。主キリストの十字架を信仰によって私たちの心に適応します時に、赦しと平安が与えられるのです。

確かに2000年前キリストが十字架で死なれたそうだと知っているだけでは、神様の愛を知ることはできません。キリストの十字架がこの私のためであるとわかるために、聖霊が罪を示してくださり、キリストの十字架の真理を私たちの心に適応してくださるのです。

21節「このように書いて来たのは、あなたがたが真理を知らないからではなく、真理を知っているからであり、また、偽りはすべて真理から出てはいないからです」。手紙を受け取った信仰者たちは、聖霊の働きによって、真理を知らされていたのです。真理を知っている故に、偽りに惑わされないようにヨハネは、信仰者たちに警戒を与えているのです。
 
C.導きと成長
 
 
聖霊は、信仰者を教え、導き続けてくださいます。27節「あなたがたのばあいは、キリストから受けた注ぎの油があなたがたのうちにとどまっています。それで、だれからも教えを受ける必要がありません。彼の油がすべてのことについてあなたがたを教えるように、――その教えは真理であって偽りではありません。――また、その油があなたがたに教えたとおりに、あなたがたはキリストのうちにとどまるのです」。私たちの耳には、いろいろな声が入って来るでしょう。家族の声、テレビの声、世間の声、聞かなければならない声、聞かないほうが良い声もあるでしょう。さまざまな声が飛びかう中で、聖書を通し、家族を通して語られる聖霊の声を、聞き分けうる者であらせていただきましょう。聖霊は、信仰者を教え、導き、成長させてくださるのです。
 
V.キリストに留まる恵み
 
 
第三に信仰者が偽りに惑わされない様に、キリストに留まり続けるようにヨハネは、励ましています。24節「あなたがたは、初めから聞いたことを、自分たちのうちにとどまらせなさい。もし初めから聞いたことがとどまっているなら、あなたがたも御子および御父のうちにとどまるのです」。初めから聞いたことを心に留め、守るならば、御子キリストの内に留まることができ、偽り、誤りから守られるのです。

ある牧師婦人から聞いたことがあります。この方は、献身する前には、銀行にお勤めをしておられました。何百万、何千万円というお金に毎日、触り続けておられたのです。そうしますと、偽札が入っているとサッとわかるそうです。偽札を見分ける方法は本物のお札に毎日触り続けていることだそうです。本物を知り、触り続けることで、誤りを見分けることができるのです。真理である主イエス様との交わりをしっかりと保っていくことが誤りから守られる安全な道なのです。
 
終わりに(結論)
 
 
今朝は、「偽りに対する警戒」という題で、3つのことを語りました。

第一に、終わりの時に反キリストが到来するということです。
第二、聖霊によって正しい知識が与えられるということです。
第三に、信仰者が偽りに惑わされない為にキリストに留まり続けるようにということです。

28節をみますと「キリストの内に留まっていなさい」とヨハネは、勧告しています。2章に8回ほど「とどまる」ということばが使われています。

キリストに留まるとは、私たちに与えられた信仰のコースを完走するまで、キリストに留まり続けるのです。祈り、聖書拝読、交わり、礼拝、献金などの恵みの手段を正しく行使しながら、キリストに留まり続けるのです。その時に、キリストの来臨の時、恥じ入ることがないと記されています。

私たちが生活している社会には、さまざまな偽りが溢れていますが、主キリストにしっかりと留まり続けて、偽りから守られ、永遠のいのちの道を辿らせて頂きましょう。
 
お祈りを致します。